遺産分割の「10年ルール」適用開始 ─ 長期未解決案件への影響と対策
2023年4月の民法改正により、相続開始から10年が経過した遺産分割については、特別受益・寄与分の主張が原則として制限される「10年ルール」が施行されました。2026年4月以降、2016年以前に発生した相続案件がこのルールの対象となり始めています。
「10年ルール」とは何か
遺産分割協議において、相続人の一人が「生前に多くの財産を受け取っていた(特別受益)」または「被相続人の介護などで貢献した(寄与分)」として取り分の増減を求めることがあります。しかし改正民法では、相続開始から10年を経過した後に始まる遺産分割では、これらの主張が原則としてできなくなりました。
具体的な影響
例えば2015年に父が亡くなり、相続人間で話し合いがまとまらないまま放置されてきた場合、2025年4月以降(施行後の経過措置適用で2026年4月以降)に遺産分割を行う際は、特別受益・寄与分の主張ができなくなる可能性があります。
早期解決のメリット
10年ルールが適用される前に遺産分割を成立させることで、各相続人は特別受益・寄与分をしっかり主張した上で公平な分割を実現できます。また遺産分割が成立することで、相続登記(義務化)や預貯金の払い戻し、不動産の売却など、各種手続きが円滑に進みます。
長期未解決案件への対応策
- 相続人全員の現状確認(所在調査・相続放棄の有無)
- 相続財産の洗い出しと評価(不動産・預貯金・有価証券)
- 遺産分割協議書の作成(行政書士が対応可能)
- 合意が得られない場合は家庭裁判所への調停申立(弁護士と連携)
「昔の相続だから今さら…」と放置しておくと、10年ルールの適用により特別受益・寄与分の主張ができなくなるだけでなく、相続人の死亡により次世代の相続人が増えるなど、さらに複雑化します。今すぐ対応を始めることをお勧めします。
長期未解決の相続案件のご相談はさくら中央法務事務所へ。初回相談無料です。
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