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不動産小口化商品による相続税節税が完全封止 ─ 2026年度税制改正、2027年1月1日以後の相続・贈与から適用

2026年度(令和8年度)税制改正により、不動産小口化商品(不動産特定共同事業に基づく商品等)を活用した相続税・贈与税の節税スキームが、取得時期を問わず完全に封じられることになりました。適用は2027年(令和9年)1月1日以後の相続・贈与からです。すでに不動産小口化商品を保有している方も影響を受けるため、早急な対策の見直しが必要です。

不動産小口化商品とは

不動産小口化商品とは、不動産特定共同事業法に基づき、1棟のビルや商業施設などを小口に分けて多数の投資家が共同保有できる商品です。数百万円から投資でき、相続対策として利用されてきました。

これまでの節税の仕組みは次のとおりです。

改正前の節税の仕組み(例)

現金1億円 → 不動産小口化商品を購入
相続税評価額:路線価・固定資産税評価額を基準に計算
→ 時価1億円の商品が相続税評価額3,000〜5,000万円程度に
評価額を大幅に圧縮でき、相続税を節税

※賃貸用不動産の「5年ルール」(article-sozoku-12参照)とは別の問題

改正の内容:取得時期を問わず時価評価へ

今回の改正では、不動産小口化商品については取得時期にかかわらず、従来の路線価等による低評価ではなく、「通常の取引価額(実勢価格・時価)」での評価が義務付けられます。

  • 従来の「5年ルール」(相続開始前5年以内取得の貸付用不動産が対象)とは異なり、何年前に取得した商品でもすべて時価評価の対象となります。
  • これにより、路線価等による低評価を利用した節税効果はほぼゼロになります。
  • 適用は2027年1月1日以後に開始する相続・贈与から(2026年12月31日以前の相続・贈与は改正前ルールが適用)。

すでに保有している方への影響

最も注意が必要なのは、すでに不動産小口化商品を保有している方です。

  • 2027年1月1日以後に相続が発生した場合、取得時期に関係なく時価での評価が適用されます。
  • 相続対策として購入した商品の節税効果が消失するため、保有する意義・目的を改めて検討する必要があります。
  • 商品の解約・売却・保有継続のいずれが有利かは、個別の状況によって異なります。早めに専門家への相談をお勧めします。

今後の相続対策の方向性

不動産小口化商品による節税が封じられた今、他の相続対策の活用が重要になります。

  • 暦年贈与の活用:年間110万円の基礎控除内での贈与(生前贈与加算の期間延長に注意)
  • 相続時精算課税制度:年間110万円の基礎控除が利用可能(令和6年改正後)
  • 生命保険の活用:「500万円×法定相続人数」の非課税枠は引き続き有効
  • 自己所有の賃貸不動産:5年ルール(相続開始前5年以内取得の制限)に注意しながらの活用
  • 遺言書の整備:円滑な相続のため、現状に合った遺言書の作成・見直し

さくら中央法務事務所のサポート

不動産小口化商品を含む相続対策の見直し、遺言書の作成・改訂、生前贈与の計画についてのご相談はさくら中央法務事務所にお気軽にお問い合わせください。税理士・司法書士とも連携して最適な対策をご提案します。

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