事業承継税制の特例措置が延長 ─ 非上場株式・個人事業の相続税納税猶予、2026年度改正で期限延長
2026年度(令和8年度)税制改正により、非上場株式等に係る相続税・贈与税の納税猶予の特例措置および個人事業用資産に係る相続税・贈与税の納税猶予制度の提出期限が延長されました。事業承継を検討中または承継完了後に各種申請を控えているオーナー経営者・後継者の方は、改正後の期限を必ず確認してください。
事業承継税制(特例措置)とは
事業承継税制とは、中小企業の経営者が後継者に自社株式(非上場株式)を贈与・相続させる際に、通常であれば発生する相続税・贈与税の納税を猶予し、一定の要件を満たし続ければ最終的に免除する制度です。
特に平成30年(2018年)度税制改正で導入された「特例措置」は、通常の制度(一般措置)よりも要件が緩和されており、贈与税・相続税の納税額を100%猶予できる(通常は80%)など、大幅に使いやすくなった制度です。
今回の改正内容(2026年度税制改正)
延長の内容
▼ 非上場株式等の贈与税・相続税の納税猶予特例措置
特例承継計画の提出期限:令和8年(2026年)3月31日
→ 令和9年(2027年)9月30日へ延長(1年6か月延長)
▼ 個人事業用資産の贈与税・相続税の納税猶予制度
個人事業承継計画の提出期限:令和8年(2026年)3月31日
→ 令和10年(2028年)9月30日へ延長(2年6か月延長)
※ 制度自体の適用期限(贈与・相続の実行)は令和9年12月31日のまま変更なし
▼ 非上場株式等の贈与税・相続税の納税猶予特例措置
特例承継計画の提出期限:令和8年(2026年)3月31日
→ 令和9年(2027年)9月30日へ延長(1年6か月延長)
▼ 個人事業用資産の贈与税・相続税の納税猶予制度
個人事業承継計画の提出期限:令和8年(2026年)3月31日
→ 令和10年(2028年)9月30日へ延長(2年6か月延長)
※ 制度自体の適用期限(贈与・相続の実行)は令和9年12月31日のまま変更なし
この改正で何が変わるか
- 特例承継計画の提出期限が延長:令和8年3月31日の期限を過ぎてしまった方も、令和9年9月30日まで提出が可能になりました。「間に合わなかった」と諦めていた方も改めて検討する機会があります。
- 制度の適用期限(実行期限)は変わらない:贈与・相続の実行そのものは引き続き令和9年(2027年)12月31日までに行う必要があります。計画書の提出だけを先延ばしにして実行を忘れないよう注意が必要です。
- 個人事業の制度も大幅延長:個人事業者の事業承継に使える制度の提出期限は2年6か月延長されました。農業や小売業などの個人事業主にとっても活用の機会が広がります。
事業承継税制を活用すべき方
- 非上場会社(株式会社・有限会社等)のオーナー経営者で、子や親族への株式承継を検討している方
- 後継者はいるが、相続税・贈与税の負担が大きくて承継に踏み切れないでいる方
- 個人事業主で、後継者に事業用資産(設備・土地等)を承継させる予定の方
- すでに承継は完了しているが、特例承継計画をまだ提出していなかった方
注意点:税理士との連携が必須
事業承継税制は要件が複雑で、申請後も毎年の継続届出が必要です。要件を外れると猶予が取り消されて一括納付が求められるリスクもあります。行政書士は会社の定款整備・株主名簿の整備・事業計画書の作成支援などで関与し、税務申告は税理士との連携が必要です。さくら中央法務事務所は連携税理士とともに一貫してサポートいたします。
さくら中央法務事務所のサポート
事業承継に関する相談(特例承継計画の作成・定款整備・株主名簿の整理等)はさくら中央法務事務所にお気軽にお問い合わせください。連携税理士・司法書士とともにワンストップでサポートいたします。初回相談は無料です。
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