出入国在留管理庁がまとめた資料(令和8年7月付)によれば、令和7年(2025年)における技能実習生の失踪者数は3,950人で、前年(6,510人)から2,560人、39.3%減少した。技能実習生数に占める失踪者数の割合も0.6%となり、前年から0.6ポイント低下している。
失踪者数の推移
- 令和3年:7,167人(技能実習生数に占める割合1.8%)
- 令和4年:9,006人(1.9%)
- 令和5年:9,753人(1.9%)
- 令和6年:6,510人(1.2%)
- 令和7年:3,950人(0.6%)
国籍別の状況
失踪者の発生が多い上位5か国は、いずれも令和6年比で減少した。ベトナムが2,593人(前年比32.9%減)で依然として全体の65.6%を占め最多だが、ミャンマーは398人(同68.5%減)と大幅に減少した。以下、インドネシア444人(同14.6%減)、カンボジア195人(同29.1%減)、中国137人(同59.1%減)と続く。
ミャンマー人の急減とその背景
令和7年のミャンマー人技能実習生数は前年比13.3%増(45,749人)となった一方、失踪者数は同68.5%減(398人)という対照的な結果となった。背景には、令和6年10月1日に実施された「ミャンマー緊急避難措置」の運用見直しがある。見直し前は技能実習を修了していなくても「特定活動」への在留資格変更が認められていたが、見直し後は原則として認めないこととし、自己の責めに帰すべき事情によらない場合に限り、理由等を説明させた上で許否を判断する運用に変更された。運用見直し実施後、月別のミャンマー人失踪者数は大幅に減少している。
職種別・都道府県別の状況
- 職種別では「建設関係」が2,167人(54.9%)で最多だが、前年比34.3%減。他の職種も約30~60%減少
- 都道府県別では東京都328人が最多(在留者数に対する割合も1.9%で最高)、次いで愛知県318人、埼玉県275人
所在確認の状況
令和3年から令和7年までの失踪技能実習生の累計36,386人のうち、令和8年5月31日現在で所在が確認された者は29,777人(81.8%)。出国手続や退去強制手続等を通じて確認されており、令和7年分については所在確認率59.4%(経過期間が短いことによる)、所在不明者は1,605人となっている。
まとめ
- 令和7年の技能実習生失踪者数は3,950人、前年比39.3%減
- 国籍別上位5か国すべてで減少、ミャンマーは68.5%減と特に顕著
- ミャンマー人急減の背景に、令和6年10月の緊急避難措置運用見直し
- 職種別では建設関係が最多も前年比34.3%減、都道府県別では東京都が最多
失踪防止のためには、受入企業・監理団体による適正な労務管理と、実習生とのコミュニケーション体制の維持が重要である。技能実習の受入れ・監理業務についてご不安がある場合は、行政書士へのご相談を推奨する。ご相談はさくら中央法務事務所(法務省認定申請取次行政書士)まで。