公正証書遺言は、公証人が作成する最も信頼性の高い遺言形式です。遺言者が口頭で内容を述べ、公証人がそれを法律的に正確な文書に仕上げます。自分で書く「自筆証書遺言」と異なり、家庭裁判所での検認が不要で、紛失・偽造・隠匿のリスクがなく、遺言の内容がすみやかに実現されやすい点が大きなメリットです。
公正証書遺言が選ばれる理由
- 法的有効性が高い:公証人が内容を確認して作成するため、形式上の不備で無効になるリスクが極めて低い。
- 家庭裁判所の検認が不要:自筆証書遺言は死亡後に家庭裁判所で検認手続きが必要だが、公正証書遺言はそのまま執行できる。
- 原本が公証役場に保管される:紛失・破損・改ざん・隠匿のリスクがない。遺言者が死亡した後も公証役場で検索・謄本取得が可能。
- 本人確認が厳格:公証人が本人確認を行うため、意思能力の問題で後から遺言が争われにくい。
公正証書遺言の作成手続き
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① 遺言内容の整理・草案作成
「誰に・何を・どのように遺すか」を具体的に決めます。行政書士や司法書士に草案作成を依頼することで、遺留分・遺産分割方法・執行者の選任など法的観点からアドバイスを受けられます。 -
② 証人2名の確保
公正証書遺言の作成には証人2名の立会いが必要です(民法969条)。証人になれない人:未成年者・推定相続人・受遺者(遺言で財産を受け取る人)・それらの配偶者・直系血族、および公証人の配偶者・4親等内の親族・書記・使用人など。行政書士・司法書士・弁護士が証人を紹介することも可能です。 -
③ 必要書類の収集
・遺言者の印鑑証明書(3か月以内)
・遺言者の戸籍謄本(相続人を確定するため)
・相続させる不動産の登記事項証明書・固定資産評価証明書
・相続人の戸籍謄本または住民票
・受遺者が相続人以外の場合は住所証明書
・証人2名の氏名・住所・生年月日のメモ -
④ 公証役場での作成
公証人と事前に内容を打ち合わせた後、遺言者・証人2名・公証人が公証役場に集まり、遺言者が内容を口頭で確認・署名・押印します。体が不自由な場合は自宅・病院への出張も可能です(出張費が別途かかります)。
公正証書遺言の費用の目安
公証人への手数料は「遺言価額(財産の合計額)」によって変わります:
・100万円以下:5,000円
・200万円以下:7,000円
・500万円以下:11,000円
・1,000万円以下:17,000円
・3,000万円以下:23,000円
・5,000万円以下:29,000円
・1億円以下:43,000円
※相続人の数が1人を超える場合は、受遺者ごとに手数料を計算して合算します。
※出張の場合は手数料が1.5倍になるほか、日当・交通費が加算されます。
専門家報酬(行政書士・司法書士の場合)
草案作成・書類収集サポート・証人手配等の報酬が別途かかります(事務所によって異なります)。
自筆証書遺言との比較
- 公正証書遺言:費用がかかる。証人2名が必要。作成に手間がかかる。→ ただし確実性・安全性が高い。
- 自筆証書遺言:費用ゼロ。一人で書ける。→ ただし形式不備で無効になるリスク・紛失・改ざんのリスク・家庭裁判所での検認が必要。法務局保管制度(自筆証書遺言書保管制度)を利用すれば検認は不要になるが、内容の法的チェックは受けられない。
財産が多い場合・相続人間のトラブルが懸念される場合・早期に相続を実現させたい場合は、公正証書遺言の作成を強くお勧めします。
さくら中央法務事務所のサポート
公正証書遺言の草案作成・必要書類の収集・公証役場との調整・証人の手配は、さくら中央法務事務所の行政書士が一括してサポートします。「相続で家族が揉めないようにしたい」「財産の引き継ぎ先を明確にしておきたい」という方は、まずはお気軽にご相談ください。初回相談無料。
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