渋谷区内において、正規に在留する外国人がマイナンバー入りの新様式在留カードを提示したにもかかわらず、警察官がその様式を認識できず、在留資格なしと誤認して逮捕する事案が報告されています。本記事は在日外国人の皆様への緊急の情報提供です。
何が起きたか ─ 渋谷での誤認逮捕事案
2026年、東京・渋谷区内において、正規の在留資格を有する外国人がマイナンバー(個人番号)が記載された新様式の在留カードを携帯・提示していたにもかかわらず、対応した警察官がその新様式を認識できず、「偽造カードではないか」「在留資格がないのではないか」と誤認し、当該外国人を不法残留の疑いで逮捕した事案が報告されています。
この事案の本質的な問題は、外国人本人には何ら違法性がなかったという点です。適法に発行された在留カードを携帯していたにもかかわらず、現場の警察官が新しいカードの様式変更を把握していなかったために生じた「完全な誤認逮捕」です。
新様式在留カード(マイナンバー入り)とは
出入国在留管理庁は、マイナンバー(個人番号)と在留カードを一体化した新様式の在留カードの発行を段階的に進めています。新様式カードは従来の在留カードとはデザイン・記載事項・セキュリティ機能が大きく異なります。
- マイナンバー(12桁の個人番号)の記載:従来の在留カードには個人番号の記載がありませんでしたが、新様式ではICチップおよびカード面にマイナンバーが記載されます。
- カードのデザイン変更:全体的なレイアウト・色調・記載項目の配置が従来と異なります。
- セキュリティ機能の強化:偽造防止のための新技術が搭載されています。
この様式変更は法令に基づく正式なものであり、新様式在留カードは完全に有効な公的身分証明書です。しかし、様式変更の周知が十分でないために、現場の警察官や企業担当者が「見慣れないカード=偽造・不正」と誤解するケースが生じています。
外国人が警察官に職務質問・在留カード提示を求められた場合の権利
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在留カードの携帯・提示義務(入管法第23条)
中長期在留者(在留カードを持つ外国人)は、常時在留カードを携帯する義務があります(16歳未満は免除)。入国審査官・入国警備官・警察官・海上保安官から提示を求められた場合は、提示しなければなりません。正当な理由なく提示を拒んだ場合は罰則(20万円以下の罰金)があります。 -
職務質問への対応(警察官職務執行法第2条)
警察官は、「異常な挙動その他周囲の事情から合理的に判断して何らかの犯罪を犯し、若しくは犯そうとしていると疑うに足りる相当な理由のある者」に対して停止させ質問することができます。任意の職務質問に応じる法的義務はありませんが、在留カードの提示は義務です。 -
逮捕・連行の場合の権利
逮捕される場合は、①逮捕の理由を告げられる権利、②黙秘権、③弁護人(弁護士)を選任する権利があります(刑事訴訟法第203条等)。逮捕後、弁護士に連絡する権利は憲法・刑事訴訟法上保障されています。 -
大使館・領事館への通報権(領事関係に関するウィーン条約)
外国人が逮捕・拘禁された場合、本人の要請があれば、遅滞なく自国の領事機関に通報する権利があります(ウィーン条約第36条)。警察・検察はこの権利を告知する義務があります。
「新様式カードを偽造と疑われた」場合の具体的な対処法
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冷静に、はっきりと説明する
「このカードは出入国在留管理庁が発行した新様式の在留カードです。マイナンバーが記載された正規のカードです(This is a new-format residence card issued by the Immigration Services Agency. It includes a My Number and is completely valid.)」と伝える。 -
入管庁のコールセンターを案内する
その場で確認できない場合、入管庁の外国人在留総合インフォメーションセンター(0570-013904)に電話して確認するよう求めることが有効です。 -
逮捕・連行された場合は即座に弁護士を呼ぶ
誤認逮捕の場合でも、逮捕後48時間以内に釈放・または検察官送致されます。弁護士が介入することで迅速な釈放・誤認の是正が期待できます。当番弁護士制度(弁護士会に連絡・無料で弁護士が接見)を活用してください。 -
事後的な権利回復・損害賠償の検討
誤認逮捕によって身体的拘束や損害を受けた場合、国家賠償法に基づく損害賠償請求が可能な場合があります。
受け入れ企業・雇用主の方へ
外国人を雇用している企業の人事・総務担当者の方は、以下の点をご確認ください。
- 在留カードの新様式について、自社の担当者が最新の様式を把握しているか確認する。
- 外国人従業員が警察等から呼び止められた際のサポート体制(連絡先・弁護士・行政書士の案内)を整備する。
- 在留カードのコピーを人事ファイルに保管し、本人確認の記録を適切に管理する。
さくら中央法務事務所にご相談ください
新様式在留カードに関するご不明な点、警察・入管とのトラブル対応、在留資格の確認・更新・変更手続きは、さくら中央法務事務所の申請取次行政書士が対応します。「警察に呼び止められた」「カードが偽造と疑われた」「在留資格の手続きを適切に行えているか不安」という方は、まずはお気軽にご相談ください。初回相談無料。オンライン・来所どちらも対応しています。
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