「技術・人文知識・国際業務」(技人国)は、エンジニア・プログラマー・通訳・翻訳・マーケティング担当者など、多くの外国人就労者が取得する在留資格です。更新時に「不許可」となるケースが近年増加しており、一度不許可になると以後の申請にも影響します。本記事では、技人国の更新申請における許可・不許可の分岐点と、審査で重視される書類を行政書士が解説します。
技人国ビザ更新の基本要件
技術・人文知識・国際業務の在留資格を更新するには、引き続き以下の要件を満たしていることが必要です。
- 従事する職務の継続性・同一性:従前と「同等の職務」に従事していること。異動・転職・業務内容の大きな変更がある場合は注意が必要。
- 専攻と職務の関連性:大学等での専攻分野と現在の職務内容に合理的な関連性があること(人文知識・国際業務分野では業務経験が代替可能な場合もあり)。
- 所属機関(会社)の安定性・継続性:雇用先の企業が安定して事業を継続しており、倒産・事業縮小・雇用関係終了などの事情がないこと。
- 報酬の日本人同等以上:同等の業務に従事する日本人と同等額以上の報酬を受けていること。
- 素行・法令遵守:納税・社会保険の義務を果たしており、刑事事件・入管法違反がないこと。
更新が不許可になりやすいケース(要注意)
⚠ 近年不許可が増加しているパターン
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転職・業務内容の大幅変更を届け出ずに更新申請
転職した場合は「所属(契約)機関に関する届出」(14日以内)の提出義務があります。届出なく転職し、更新申請に前の会社の書類を使うと虚偽申請とみなされます。転職後の新しい職務が専攻と乖離しているケースも不許可リスクが高まります。 -
給与が大幅に下がっている・アルバイト的な雇用形態
年収が著しく低い(目安として200万円未満)場合、「安定した在留」とみなされない可能性があります。時給制・日雇い的な雇用形態も審査上マイナスに働くことがあります。 -
専攻と職務の関連性が希薄
文系出身者がシステムエンジニアとして就労するケースなど、専攻と職務の関連性が弱い場合は、詳細な理由書・業務内容説明書で関連性を丁寧に説明する必要があります。 -
所属企業の経営悪化・規模縮小
申請時点で会社の経営状況が悪化している場合(赤字決算・従業員数の大幅減少等)、「所属機関の安定性」が疑問視されることがあります。 -
納税・社会保険の未納・滞納
住民税・所得税の未納、健康保険・厚生年金の未加入・未納は、近年の入管審査で厳しくチェックされるようになっています。特に国民健康保険・国民年金への加入のままで在留資格更新申請をした場合、健康保険(社会保険)への加入を求められたり、不許可となるケースが報告されています。
更新申請で必要な主な書類
- 在留資格変更・期間更新許可申請書
- パスポート・在留カード
- 証明写真(4cm × 3cm)
- 在職証明書または雇用契約書(新しいもの)
- 給与明細(直近3か月分)
- 源泉徴収票(前年度分)
- 住民税の課税(非課税)証明書・納税証明書
- 会社の登記事項証明書・決算書(直近2期分)
- 業務内容説明書・理由書(内容によっては必要)
- 社会保険料納付確認書(健康保険・厚生年金)
審査を通過するための実務上のポイント
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理由書・業務内容説明書を丁寧に作成する
申請書だけでは説明しきれない職務と専攻の関連性・転職の経緯・職務内容の詳細は、理由書・業務内容説明書(いわゆる「添付書類」)で補完します。審査官が「この人が技人国に相当する仕事をしている」と判断できるよう、具体的かつ論理的に記述することが重要です。 -
納税・社会保険の確認を申請前に行う
住民税・所得税の未納がないか、健康保険・厚生年金に適切に加入しているかを申請前に必ず確認・是正してください。国民健康保険・国民年金の加入のままとなっている場合は、会社の社会保険(健康保険・厚生年金)への切り替えを先に行うことを強く推奨します。 -
転職届出・変更手続きを確実に行う
転職・出向・業務内容の変更があった場合は、入管への届出(14日以内)を必ず行います。 -
早めに申請する(在留期限の3か月前から可能)
余裕をもって申請することで、追加書類の提出依頼(補正)にも対応できます。
不許可になった場合の対応
万が一更新が不許可になった場合でも、即座に在留資格を失うわけではありません。不許可通知を受けた後、入国管理局に出頭し、理由の確認・再申請の検討・出国準備期間の付与等の手続きがあります。不許可理由を把握し、それに対応した書類を揃えて再申請することが重要です。行政書士への相談を早急に行うことを強くお勧めします。
さくら中央法務事務所にご相談ください
技人国の更新申請書類の作成・確認、理由書・業務内容説明書の作成、転職後の届出・変更申請、不許可後の再申請サポートは、さくら中央法務事務所の申請取次行政書士が対応します。「更新できるか不安」「書類が揃っているか確認してほしい」「不許可になってしまった」という方は、まずはご相談ください。初回相談無料。
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