外国技能実習機構(OTIT)は、技能実習の監理団体の新規許可申請について、令和8年9月30日までに行うよう要請している。法律上の申請期限は令和9年3月31日だが、10月1日以降の申請では審査を完了させることができず、結果として許可ができない可能性が高いためである。
監理団体から監理支援機関への移行
📌 制度移行の非対称性
- 技能実習法上の監理団体の許可を受けていたとしても、育成就労法に基づく監理支援機関には自動的にはならない
- 一方、育成就労法に基づき監理支援機関の許可を受けた者は、一般監理事業の許可を受けたものとみなされ、経過措置で残る技能実習の実習監理を引き続き行うことができる
- すなわち、監理支援機関の許可という一方向の橋のみが存在する
送出国側の準備状況
育成就労制度では、送出国との二国間取決め(MOC)の締結と、送出国側の認定送出機関リストの整備が前提となる。2026年8月18日時点の状況は以下のとおりである。
- 二国間取決め(MOC)作成済み:3か国
- 認定送出機関リスト提出済み:2か国
- リスト提出済み14か国のうち、12か国は暫定リストにとどまる
監理支援機関の許可は、申請書に記載した送出機関が送出国の認定リストに掲載されて初めて可能となる。送出国側の準備の遅れは、監理支援機関の許可手続にも影響し得る。
受入企業・監理団体への影響
2027年4月1日の育成就労制度施行に向け、監理支援機関としての許可取得を目指す監理団体は、9月30日を一つの目安として申請準備を進める必要がある。同時に、送出国側の準備状況によっては、許可時期が想定より遅れる可能性も念頭に置く必要がある。
続報(2026年10月11日):その後、2026年8月31日付でラオスとの二国間取決め(MOC)が作成され、作成済みの国は4か国になりました。送出機関リストの全16か国の状況は、育成就労の二国間取決めは4か国に、ラオスが8月31日付で作成をご覧ください。
まとめ
- OTITが監理団体の新規許可申請につき、令和8年9月30日までの申請を要請(法定期限は令和9年3月31日)
- 監理支援機関の許可を受けた者のみ、経過措置期間中の技能実習の実習監理を継続可能
- 2026年8月18日時点で、育成就労の二国間取決め作成は3か国、認定送出機関リスト提出は2か国にとどまる
- 送出国側の準備の遅れが、監理支援機関の許可手続にも影響し得る
監理支援機関への移行手続および育成就労計画の認定申請については、送出国側の進捗状況を踏まえた慎重な準備が求められる。
情報源
- 外国人技能実習機構「監理支援機関許可施行日前申請」(技能実習の監理団体の新規許可申請は令和8年9月30日までにとの案内):https://www.otit.go.jp/employment_for_skill_development/03/
- 出入国在留管理庁「育成就労制度Q&A」(Q33:監理団体は新たに監理支援機関の許可を受ける必要がある/Q39:施行日(令和9年4月1日)後の監理団体許可の更新の取扱い):https://www.moj.go.jp/isa/applications/faq/ikusei_qa_00002.html
- 外国人技能実習機構「技能実習監理団体許可申請リーフレット」(PDF。新規許可の申請は令和8年9月30日までに。令和8年10月1日以後は令和9年3月31日までに審査を終えられず許可できない可能性が高い):https://www.otit.go.jp/upload/docs/%E2%91%A1260224%E6%8A%80%E8%83%BD%E5%AE%9F%E7%BF%92%E7%9B%A3%E7%90%86%E5%9B%A3%E4%BD%93%E8%A8%B1%E5%8F%AF%E7%94%B3%E8%AB%8B%E3%83%AA%E3%83%BC%E3%83%95%E3%83%AC%E3%83%83%E3%83%88.pdf