2026年6月14日(日)、在留・外国人雇用に関わる重要な制度変更が同時に施行されます。特定在留カードの運用開始、不法就労助長罪の罰則強化、そして在留カードの様式変更という3つの変更が重なるこのタイミングは、外国人を雇用するすべての企業と、在留外国人ご本人が必ず把握しておく必要があります。本記事で要点を一括整理します。
① 特定在留カード(マイナンバー一体型)の運用開始
② 不法就労助長罪の罰則強化(5年以下拘禁刑・500万円以下罰金、併科可)
③ 在留カードの新様式適用開始(在留期間等の券面削除・子どもへの顔写真要件)
① 特定在留カードの運用開始
6月14日から、在留カードとマイナンバーカードを1枚に統合した「特定在留カード」の交付申請が可能になります。ただし地方出入国在留管理局の窓口受付は翌開庁日6月15日(月)からです。
特定在留カードの主な特徴は以下のとおりです。
- 取得は任意:従来どおり在留カードとマイナンバーカードを別々に持つことも可能
- オンライン申請は当面不可:窓口申請のみ受付
- 交付まで通常より約10日長い:在留期限が迫る方は早めに申請を
- 常時携帯義務あり:在留カードとしての義務は特定在留カードにも適用
- 紛失時は2系統の手続きが必要:マイナンバー側(フリーダイヤル停止)+入管側(再交付申請)
② 不法就労助長罪の罰則強化
入管庁が推進する「不法滞在者ゼロプラン強力推進パッケージ」の一環として、不法就労助長罪(入管法第73条の2)の罰則が大幅に強化されます。
【改正前】3年以下の懲役または300万円以下の罰金
【改正後】5年以下の拘禁刑または500万円以下の罰金(併科可)
※「懲役」から「拘禁刑」への変更は刑法改正に伴うもの
※「または」から「または…併科可」への変更により、懲役と罰金を同時に科すことが可能に
不法就労助長罪に問われるのは、次の3つのケースです。
- 就労資格なし・在留期限切れの外国人を雇用した場合(事業主)
- 報酬を得る目的で、不法就労外国人のあっせん・手配を行った場合
- 不法就労目的で外国人を自国に入国させたり、在留させた場合
「在留カードを確認したが偽造だった」場合でも、確認が不十分と判断されれば罰則を受けるリスクがあります。特定在留カードの導入により、6月14日以降に新たに交付される在留カードにはICチップ読取アプリによる真贋確認が可能になります。確認体制の強化を強くお勧めします。
③ 在留カードの様式変更(6月14日以降に交付されるカード)
6月14日以降に新たに交付される在留カード(特定在留カード・新様式在留カードいずれも)では、券面の記載内容が変わります。
券面から削除される項目(ICチップに移行)
- 在留期間(例:3年)
- 許可の種類
- 許可年月日
- 交付年月日
引き続き券面に記載される項目
- 在留期間の満了日(有効期限)
- 就労制限の有無
- 資格外活動許可を受けているときはその旨
雇用主が在留資格の確認を行う場合、今後は入管庁提供の「在留カード等読取アプリ」でICチップを読み取ることが事実上必要になります。在留期間の確認ができないと、在留期限切れを見落とすリスクがありますので、採用時・定期管理の際はアプリの活用を徹底してください。
また、1歳以上16歳未満の子どもにも顔写真が必要になりました。6月14日以降に在留カードを更新・新規交付する場合は、お子さんの顔写真を必ず用意してください。
企業の外国人雇用担当者が今すぐ確認すべきこと
- 在籍外国人従業員の在留カードの在留期限を一覧で確認し、6月14日以降の更新者を把握する
- 入管庁の「在留カード等読取アプリ」を会社の採用・人事担当者に導入・使用方法を周知する
- 雇用時の在留カード確認手順書を更新し、「ICチップ読み取り確認」を追加する
- 不法就労助長罪の罰則強化を踏まえ、人材派遣・業務委託先から受け入れる外国人についても確認義務があることを改めて周知する
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