2026年5月29日に成立した改正出入国管理及び難民認定法により、在留資格に関する各種手続きの手数料が2027年4月1日を目途に大幅に値上げされます。現行の手数料は在留期間更新で3,000〜4,000円、永住許可で8,000円ですが、改正後は最大で現行の25〜70倍以上になる見込みです。

本記事では、手続き種類・在留期間別の新旧料金を一覧で整理したうえで、「施行前に申請を急ぐべき人」の判断基準を行政書士の視点から解説します。

改正の経緯と施行スケジュール

政府は、在留外国人の日本語教育・地域共生施策の財源確保を目的に、受益者負担の考え方に基づいて手数料を引き上げる方針を示してきました。2026年5月29日の法成立後、具体的な金額・適用区分は政令で決定され、2027年4月1日の施行が予定されています。

施行スケジュール(予定)

2026年5月29日:改正入管法 成立

2026年度中:手数料の具体額を定める政令を公布

2027年4月1日:新手数料制度 施行

※ 政令公布後は当サイトで速報します。

新旧手数料の比較早見表

政令案で示されている新手数料の目安は以下のとおりです。在留期間が長いほど手数料が高くなる設計で、在留期間5年の更新では現行の約17倍以上となります。

在留期間更新許可・在留資格変更許可

【現行】窓口申請:4,000円 / オンライン申請:3,000円

【新・目安】
 在留期間 3か月 → 約 10,000円
 在留期間 1年  → 約 30,000〜40,000円
 在留期間 3年  → 約 50,000〜60,000円
 在留期間 5年  → 約 70,000円
 上限:100,000円

永住許可申請

【現行】窓口申請:8,000円 / オンライン申請:5,500円

【新・目安】約 200,000円(上限 300,000円)

在留資格認定証明書交付申請(新規入国)

【現行】無料

【新・目安】数千〜数万円程度(政令で確定予定)

施行前に申請すべき人の判断基準

① 永住許可を検討している方

現行8,000円が約20万円に上がるため、費用差は約19万円になります。永住許可の要件(原則10年在留・安定した収入・税・年金の納付状況など)をすでに満たしている方は、2027年3月31日以前の申請を強く推奨します。要件が不安な場合も、まず相談して現時点での可能性を確認することをお勧めします。

② 在留期間5年の更新が近い方

技術・人文知識・国際業務(技人国)・高度専門職・経営管理など、在留期間5年が付与されるビザで更新が迫っている場合、施行前に更新することで約6万円の節約が見込めます。在留期間満了の6か月前から更新申請が可能なので、満了日が2027年10月以前の方は今すぐ準備を始めることを検討してください。

③ 在留資格変更(例:留学→就労)を予定している方

留学から技人国・特定技能への変更などを検討している方は、変更申請も値上げの対象となります。就職内定・雇用契約締結後すぐに申請できるよう書類を準備しておくと、施行前に申請が間に合う可能性が高まります。

④ 在留期間1〜3年の更新が来年以降の方

次回の更新が2027年4月以降になる方は、現行の手数料での申請が難しくなります。ただし、更新申請は在留期間満了前に行うものであり、まだ先の方は今すぐ手続きを前倒しすることは基本的にできません。更新時期が近づいたら速やかに準備を進めることが重要です。

雇用企業への影響と注意点

手数料の負担主体は申請者(外国人本人)ですが、実務上は企業が費用を補助するケースも少なくありません。以下の点を社内で確認・検討しておくことをお勧めします。

  • 就業規則・雇用契約書の確認:在留申請費用の会社負担に関する規定の有無を確認し、必要に応じて見直しを検討する。
  • 対象社員への早期情報提供:施行前に更新・変更・永住申請を行うことで費用を抑えられる社員に対し、早めに情報を共有する。
  • 特定技能・育成就労の支援計画への影響:支援計画に在留申請費用サポートが含まれている場合、値上げ後の費用増を見込んだ予算見直しが必要になる場合がある。
  • 採用コストへの影響:在留資格認定証明書(新規入国)にも手数料が新設される方向であり、海外から直接採用するコストが増加する可能性がある。

今後の情報収集と相談のすすめ

政令の詳細(各手続きの正確な金額・免除規定など)は2026年度中に確定・公布される見込みです。確定次第、当サイトで速報でお伝えします。

「自分は施行前に申請すべきか?」「永住許可の要件を満たしているか確認したい」「会社として外国人社員の申請費用をどう扱うべきか」など、ご不明な点はさくら中央法務事務所にお気軽にご相談ください。初回相談は無料です。

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