2026年7月3日、出入国在留管理庁は在留手数料を大幅引き上げする「政令案」を正式に公表し、同日よりパブリックコメント(意見公募)を開始しました(受付期間:2026年7月3日〜8月2日・e-Gov)。同庁は2026年10月1日受付分の申請から改定後の手数料を適用する方針を明らかにしています。以前の記事で概要をご紹介した「在留手数料の値上げ」は、これで正式な制度化のプロセスに入りました。
政令案で示された確定金額(案)一覧
今回公表された政令案では、在留期間の長さに応じた段階制が明確化されました。
3か月以下 :1万円
1年 :3万3,000円
3年以上5年未満:6万4,000円
5年以上 :7万5,000円
※現行:在留期間に関わらず一律6,000円
※オンライン申請の場合は3,000〜1万円の割引あり
窓口申請のみ:20万円(現行:1万円)
※永住許可についてはオンライン申請不可のため割引なし
減額措置が設けられる場合
政令案には一定の減額規定も盛り込まれています。生活保護法上の「要保護者」に準ずる程度に困窮している者かつ人道上配慮が必要な者の両方に該当する場合、在留更新・変更の手数料は1万円、永住許可は2万円に減額されます。ただし、どちらか一方のみでは減額対象外となる点に注意が必要です。
10月1日施行の意味 ─ 9月末までに「受付」が鍵
今回の改定は「申請日」ではなく、出入国在留管理局・申請取次郵便等の「受付が完了した日」が2026年10月1日以降かどうかで適用が決まる見通しです。
つまり、9月30日(水)までに受付が完了する申請であれば、現行料金(更新・変更6,000円、永住1万円)が適用される可能性があります。ただし実際の経過措置の詳細は政令確定後の告示等によって確定されるため、最新の発表を随時確認することが重要です。
9月末前に申請を急ぐべき人の判断基準
- 永住許可を準備中の方:20万円の差額は最大。書類が整っているなら9月末前の提出を強く推奨。
- 5年の在留期間を狙っている方:7万5,000円(改定後)vs 6,000円(現行)で約7万円近い差額になる可能性あり。
- 3年を予定している方:6万4,000円(改定後)vs 6,000円(現行)で6万円近い差額。
- 在留期間が短い方・1年更新の方:差額は約2万7,000円。急ぐ実益はあるが、在留期間の切れ目も確認して判断する。
- 3か月以下更新の方:差額は約4,000円。急ぐ必要は低い。
申請書類や在留状況が整っていない状態で無理に急いで申請すると、書類不備による不許可リスクが高まります。「料金節約のために急ぐ」ことが「許可取得のリスクを高める」本末転倒にならないよう、専門家(行政書士)に相談のうえ判断することを推奨します。
パブリックコメントへの意見提出も可能
2026年7月3日から8月2日の間、e-Govのパブリックコメントシステムを通じて、政令案に対する意見を提出することができます。手数料の負担増について懸念がある外国人本人や雇用企業の方は、意見提出という形で政策形成に参加する機会でもあります。
雇用企業の方へ ─ 予算・管理体制の見直しを
- 外国人社員の在留手数料を会社が負担している場合、年度予算に今後の値上げ分を反映させる必要があります。
- 永住許可申請のサポートをしている企業は、社員との費用負担の合意を早めに形成しておくことを推奨します。
- 10月以降の手数料確定に備え、社員の在留期間更新スケジュールを棚卸ししておきましょう。
まとめ
在留手数料の政令案が正式公表され、2026年10月1日施行が現実の射程に入りました。現行料金で申請できるのは9月末が事実上のデッドラインとなる可能性があります。さくら中央法務事務所では、在留期間更新・変更・永住許可申請の手続き全般をサポートしております。料金改定前の申請を検討されている方は、お早めにご相談ください。
在留期間の更新・変更・永住許可申請は、さくら中央法務事務所にご相談ください。
料金改定前の申請スケジューリングも含め、初回相談無料でお受けしています。