出入国在留管理庁は2026年3月27日、特定技能「外食業」分野における在留資格認定証明書(COE)交付申請の受付を2026年4月13日以降に受理された申請から原則として許可しないと発表しました。在留者数が受入見込数の上限(50,000人)に到達したためで、2019年の特定技能制度創設以来、分野の受入見込数に達して新規受入が停止されるのはこれが初めてのケースです。
なぜ停止になったのか
特定技能「外食業」分野の受入見込数は令和11年3月末までで50,000人と設定されています。出入国在留管理庁が令和8年3月末時点(速報値)に公表したデータによると、外食業の在留者数はすでに47,714人に達し、充足率は95.4%という水準になっていました。このペースで増加が続けば2026年5月頃には上限に達するとの見通しが立ったため、入管庁は2026年3月27日付で一時停止措置を決定しました。
停止の対象となる申請
2026年4月13日以降に受理された次の申請が原則として不許可となります。
- 外食業分野の特定技能1号への在留資格認定証明書(COE)交付申請(海外からの新規呼び寄せ)
- 日本国内で他の在留資格から外食業分野の特定技能1号への在留資格変更許可申請
引き続き認められる例外ケース
① 外食業分野の特定技能1号としてすでに在留している外国人の在留期間更新許可申請
② 外食業分野の特定技能1号として在留している外国人が転職等に伴い別の受入機関へ変更する申請
③ 技能実習(医療・福祉施設給食製造作業)を修了した方からの在留資格変更許可申請
④ 2026年4月13日より前に行った申請で、かつ2026年3月27日(措置決定日)までに外食業の特定技能協議会への加入申請を行っているもの
特定技能1号全体の充足率状況
令和8年3月末時点(速報値)の特定技能1号全体の在留者数は404,527人で、全分野合計の受入見込数(805,700人)に対する充足率は50.2%です。外食業以外では以下の分野が高い充足率となっています。
外食業:47,714人 / 50,000人 = 95.4%(新規受入停止中)
飲食料品製造業:96,367人 / 133,500人 = 72.2%
介護:約52,000人 / 135,000人 = 38.5%(参考値)
建設:約55,000人 / 80,000人 = 68.8%(参考値)
※ 介護・建設は各種速報値を参考にした概算です
飲食業・飲食料品製造業を採用している受入機関が取るべき対応
- 外食業での新規採用を検討していた場合:一時停止中のため、海外からの新規呼び寄せ・国内変更申請は原則不可。解除まで採用計画の見直しが必要です。
- すでに外食業分野で在留している外国人の更新・転職は可能:上記の例外ケースに該当するため、通常どおり申請できます。
- 飲食料品製造業は引き続き受入可能:充足率72.2%で停止には至っていません。外食業の代替として検討する余地があります。
- 育成就労制度(2027年4月〜)への移行準備:外食業分野も育成就労制度では受入可能になる見込みです。監理支援機関の許可申請(現在受付中)と合わせて検討を。
一時停止はいつ解除されるのか
入管庁は現時点で解除時期を明示していません。受入見込数の見直し(政府による上限の引き上げ)が閣議決定された場合や、在留者数が一定水準まで低下した場合などに解除される可能性があります。最新情報は出入国在留管理庁の公式サイトで随時確認してください。
まとめ
特定技能「外食業」分野の新規受入停止(2026年4月13日〜)は、制度創設7年目にして初めて分野の受入見込数に到達した歴史的な出来事です。飲食業で外国人採用を検討している受入機関は、①既存の在留者の更新・転職活用、②飲食料品製造業への切り替え、③育成就労制度への移行準備という3つの選択肢を軸に対応を検討することが求められます。さくら中央法務事務所では特定技能・育成就労に関する申請サポートを行っています。お気軽にご相談ください。
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